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何か忘れてはならないことがあって、それを繋ぎ止めて、押さえて、止めて、接着し、フタをして、逃げられたり、消えたり、失ったりしないようにしている。では、いったい何を? それがまったく分からない。 むしろ夢の中では、そんなことはどうでもよい、関係のないことなのだ。要は、印象とか、象徴するようなもの、または、何らかのそれと関連するような「行為」が必要なのだ。そうして夢の中の行為が、それを記憶として残してくれるのである。 そうやって無意識に、自分でも何の事なのか分からないまま、思い出しているのである。そしてそれが、いつまでたってもいったい何のことなのか、どうしても思いだせないのである。 |