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それは、自分でもどうにもならない体質とでも言ったもので、それによって自分が支配され動かされているのである。それは自分が持って生まれ出てきた歴史の結果であると共に、そしてまた、自分がいま生きている現実の条件といったものが、自分をしてそうさせるのである。 そうしたことが自分自身、そしてまた、自分たちという民族や国民の情緒や気質・気性といったものを決定しているのである。そしてこれが、現実に生きている人間の秩序や規則、そして方向といったものを定めているのである。ルールやマナー、常識といったものがそうなのである。 そして、これがその下で生きている人間の生き方の「傾向」となっているのである。身体に染(し)みついたクセや馴れ、習性となっているのである。まるでそれしかないように。事実、そうしたことが国民性や個性となっていて、またそうしたことが、そこで生きる人々にとっての考え方と行動のパターンといったものを作り出しているのである。 |