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2、原理。

こうしたことは、それぞれの国民や民族の歴史を見れば明らかである。それぞれが、それぞれにとっての特有の秩序と規則、そしてリズムを持って展開している。要するに、内的なリズムと自律的な原理の下に動いているのである。

それ以外に無く、そうするしかない、そうした限定された、あらかじめ方向づけられた世界を生きているのである。これが、いわゆる「現実」というものであって、あるいはまた「時代」などという世界なのである。現実という条件が、人間が生きて行く上での制約を、あらかじめ決定しているのである。このようなあらかじめ敷かれたレールの上でしか、人間は生きて行けないのである。

もちろん、そうは言っても、それぞれがそれぞれにとっての主体なのであって、それが固有の個性と特質をもって当然なのである。要するに、そうした固有の個性といったものが、あらかじめ方向づけられていているのである。そしてそうしたことが現実の条件の中で、それを個性として成り立たせているのである。

すなわち、あらかじめ特定されているという意味でそうなのである。クセや傾向として、それ特有の特性として、もともとつきまとっているということなのである。また、そうしたことが内的な自律性でもあり、固有の原理ともなっているのである。


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