| index＜ 日誌 ＜ h感じ方 ＜ 19-010「違う」p2- |
| 現実に「ある」というのと、それが「見える」というのとは、それぞれが別の世界での出来事なのであって、必ずしも一致するというものではないのである。自分の外の現実と、自分の内なる感覚の世界とは、それぞれが別の世界なのである。 のみならず、この内なる自分の感覚といったものも、外（そと）から直に感じる感覚といったものと、そしてそれを自分の中で意識するのとは、これまた別の世界なのである。 人間の感覚自体が、必ずしも外の世界を正確に反映するものではないのと同じように、それを意識する認識自体も、必ずしも感覚を正確に反映するとは限らないのである。人間は自分の都合に合わせて現実の世界を見ているのであって、それが真実のホントの世界であるかどうかは、別のことなのである。 肉体としての人間の感覚器官がもたらす作用と、それが映しだす意識の世界とは、それぞれが別の反映の仕方をするのである。したがって、自分が見て感じたという感覚が、必ずしも現実をそのまま反映したものではないし、また、意識は必ずしも、この感覚が感じたものを、そのまま表現したものではないのである。 |