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それしかなく、そうするしかなく、そしてそれは、そこにしかないものだったのである。そうしたことが、すなわち「現実」なのである。人間が何かをしようとする場合、または、何かを成し得る場合、それは現実にあるものをもってするのであって、この現実に存在する物がなければ、実際には何もできないのである。 現実というのは「物」なのであって、この物理的・空間的な「もの」なしには何もなし得ないのである。自分の主観だけでは何も成し得ないのであって、このような現実の「もの」なしには何も出来ないのである。 そしてこうしたことが自分自身の生きた肉体なのである。タマシイは肉体を離れては何も出来ないのである。そしてこれが、ここにしかないもの、すなわち人間が生きている現実の世界なのである。 また、たとえそれが空想だけの観念の世界といえども、それもまた、やはり元をただせば現実の世界から来ているのである。自分が生きてきた現実の出来事やその記憶が、いまの自分の空想や観念の元になっているのである。 |