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自分のなかの観念の世界をカタチ作っているのは、まさにこのような、現実世界での自分の経験と記憶が、夢や空想の素材となり、要素となり、そしてまた、物語やイメージの基にあるのである。このような、自分自身の現実世界での記憶がなければ、いかなる空想も観念も生成し得ず、また、それが成り立つことがないのである。 そしてまさしく、このような自分たちが生きている現実というものの制約こそが、そしてまた、その条件や前提といったものこそが、人間にとってみれば、そうするしかない、それしかなく、そこにしかない「もの」という意味なのである。そして、そうしたことのすべてが、現実の世界にしか無いものなのである。 現実というのが、なにか物理的・空間的に存在するもののことであるとすると、それが何かの条件によって、制約され規定されるということは、しごく当然なことなのである。それは主観を排除した世界である。そしてこれが秩序であり、規則であり、原理なのである。存在の必然性なのである。 |