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言葉にならない、言葉以前のなにかが自分の心の中で、こうしたイメージとなって現れ表現されたのだ。それは無意識の世界であって、感情や意識以前の情緒や感覚の、「感じ方」そのものの世界なのである。 そうした無意識の世界の営みとでもいったものが、何かのハズミでチラリと触れて浮かんできて、そして消えてゆくのである。それは、自分自身の中の情緒の世界なのであって、自分でもどうにもならない、自分を支配し包(つつ)み 方向づけている、もう一人の他人のような自分のことなのである。 自分がこの世に生まれる以前から、先天的かつ本能的に、ぼく自身の肉体の仕組みや、その機能や生理の作用の仕方として定形化されている、そうした自分自身の、自分ではどうにもならない自分自身の肉体のカタチのことなのである。 そして、この肉体を通してのみ、僕は僕であり得るのである。そしてこの、もの言わぬ肉体が夢の中で、こうしたイメージでもって僕に語りかけ、問いかけ、交流しようとしているのである。 これは、僕自身のすがたである。それも、僕自身の内的な目に見えない、非現実的で非物理的な、心の中の世界なのである。そしてまた、自分自身の意識の届かない、意識とは独立に存在し、意識と対峙し、対立し、そして共鳴し合う、ぼく自身の心のなかの世界、つまり、タマシイの世界なのである。 |