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4、再発見。


そしてまた、それが必然性となり、その理由ともなり得たのは、それがまさしく必要だったからであり、それが民族集団として永続してゆくための、あらかじめ制約され限定された生き方だったからである。それ以外になかったということである。

取捨選択されてきた永い歴史の結果だったということである。そしてまたそれ自体が必須の不可欠の条件となっていたということを意味している。そしてこのようにして、日本人の気質というのが定められ、制約され、方向づけられてきたのである。

「いさぎよい」というのは、このような日本列島という空間的制約、およびその下でくり広げられてきた人間の歴史の、あらかじめ制限され条件づけられてきたライフスタイルの一部分、一側面なのである。

また逆に私たちは、ここから、この民族のなかで堆積され、広がり、そして関連づけられてきた、精神の特質といったものを思い起こすことができるのである。発掘し、発見し、そしてその実体というのを、さぐり当てて行くことができるのである。日本人という精神の内面へと入ってゆくことができるのである。



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