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自分たちの過去がそうであったかどうかというのは、現在を生きる自分たちの立場から見ているのであって、そうした立場を適えてくれる「傾向」だけが、特に強調されているのである。そしてまた、これが現在を生きる私たちにとって、特に意味のあるものとして見えてくるということなのである。また、それだけが自分たちにとって必要なことなのである。 このような「傾向」というのは、それを見ている私たちの立場からくる結果なのであって、それを生み出す現在の自分たちの条件や背景といったものを示唆しているのである。そしてこれが、私たちが見ている日本の歴史なのである。そしてまたそれは、現在を生きる私たち自身の現実とその必然性を暗示しているのである。 「いさぎよい」という気質が、今日の私たちの世界に、日本人の気質として残っているということ自体が、日本人の生き方というのが条件づけられ、方向づけられてきた、その背景と必然性を示しているのである。 |