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1、死と生。


「いさぎよい」という日本的気質は昔からそうであって、いまもそうである。それがごく当たり前で、当然で、なんら不思議なことでも理解に苦しむといったこともない、ごく普通のことと誰もが受け止めている。

中世の小説に見る心中物語がそうであり、戦時中の玉砕・集団自殺・万歳突撃がそうであり、そして昔から今も時たま行われる一家心中もそうである。愛し合うがゆえにその究極の表現として死を選ぶ。

集団自殺を玉のように清く死に急ぐ「玉砕」といい、殉死を花のように「散る」と表現する。そして「子殺し」を一家心中という。このような感覚と事例は外国では見られない現象なのである。



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