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しかしまた、そうしたことは日本列島にも言えることなのであって、大陸へは距離が遠くかつ一本道で朝鮮半島を経由する以外になく、南の海においては、少なくとも中世においては、航海や造船の技術からいって、やはり遠すぎたのであり、またその必要もなかったのである。 日本列島はそれだけで自立し得る地域であって、人口から言っても経済的・軍事的にもそうなのである。要るに、鎖国をすることができるし、またそれが許された世界だったのである。また、他国からの干渉を拒絶できる実力のある国だったのである。そうした地政学的条件を生きてきたのである。 日本にとってみれば、中国も南アジアの島々も共に、距離的にも文化的にも近い国ではなかったのである。また、朝鮮半島のような、大国へ行くための属国・通り道、交通・軍事・通商上の要衝にもなり得なかったのである。日本はいつでも孤立した島国であり続けたのである。文化的「ガラパゴス島」であり、大陸から見るとやはり異国人でしかなかったのである。 |