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1、オリジナル。


人間に寿命があるように、文明や民族についても、やはり寿命があるのである。種としての根源、または民族のタマシイといったものがそうなのである。そうした自律性ないしアイデンティティーといったものを、永い人類の歴史のなかで見ると、やはり、文明の「滅び」や盛衰といったものにも寿命があるのである。

人間が何か新たな脅威にさらされたときに、それに対応して対抗できる、あるいは、自分自身が変化し得る、潜在的なかくれた未発見の可能性といったものが、自分自身のなかに見つからなかったのである。そうして適応ができなかったのである。

しかしまた、それがないということが、自分自身の本質的なあり方、自分自身そのものであり、それが自分というものの存在の自律性であり、理由だったということなのである。もともと自分というのがそのように出来ていた、ということなのである。これが「寿命」なのである。種としてのオリジナル性なのである。

それが「ない」というのが、自分自身の存在の本質的なあり方、自分自身そのものであり、それが自分というものの存在の自律性であり、理由だったということなのである。それが「ない」ということが自分の本質だったのである。


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