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1、かこい。


しかしまた、この主権を同じくする同じ国民であっても、宗教や常識、習慣や生活スタイルが異なれば、やはり、それは異人種・異国人のように見なされるということである。

そして、これには必ず利害関係というのが伴っていて、そしてこれが人間関係であって、上下の関係であり、利権が伴うということである。そしてまた、これがその社会の「システム」なのである。政治の体制であり、社会と文化の仕組みなのである。

つまり、主権を持つ有利な立場の者が、それを利用して他の弱い立場の者を陥(おとし)れにかかる、ということなのである。またそうやって、そうしてのみ、自己の有利な立場を守り通すことができる、ということなのである。

たいていの場合がそうなのであって、また、それがフツーの人々にとっての一般的な生きて行く方法、処世術となっているのである。人間は、そうした囲(かこ)いの中の世界を生きているのである。


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