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7、自己意識。


自分で自分を意識する自己意識の賭けた世界では、個人が個人として自律することがなく、また、自分が個人であると自覚されることがないのである。むしろ、自覚されてはならない、自覚されては困る世界なのである。

そうして、集団の中の自分としての情緒や感覚・感じ方が成り立っているのである。そしてこの集団から離れたところに自分というのが存在しないのである。組織や仲間から離れたところに、自分の居場所が見つけられず、また、それが実感されることもないのである。

感覚や感じ方も、考え方も、そしてそれ以前に自分の存在というのを見失ってしまうのである。だからまた、それは他人に求めるべきものではなくて、自分自身のなかに、自分自身の自意識の中に求めるべきものであって、そしてこれが自己意識なのである。


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