| index＜ 日誌 ＜ at自己意識＜ 19-55「同一性Ⅰ-空想。」p3- |
| 自分が自分に感じられるというのは、それを感じている自分と、感じられている自分とに、自分が自分のなかで分裂しているのである。自分という同じ本人のなかで、自分が主観と客観、あるいは主体と客体とに、自分自身のなかで分裂しているのである。 そして、この分裂によって始めて自分が意識されているのであって、このような分裂なしに、自分が自分に意識されることはないのである。 しかし、それはまた、このような観念の世界といったものが、ただ単に空想だけではない、ということなのである。それは空想という現実なのであって、知ることも、そして解釈することも、理解することもできる空想なのである。 それはつまり、自分自身の存在そのものがそうなのだ、ということなのである。自分自身の生き方と生活のスタイルがそうなのである。要は、そうした自分自身の生活が空想を生み出しているのであって、そしてその生活から映し出され、現れ出てきているということなのである。 |