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4、累積。


本人自身は何も変わらなくても、これを非常に長い歴史的な期間で見ると、環境といったものが大きく変わっていることがあって、また、たいていそうなのである。そしてその時代を生きる世代の人には、それが気づかず、知られることも無いのである。

しかし、それでもやはり、これを非常に長い歴史的な期間で見ると、大きく変異しているのである。外面的にも、内的にも、そして質的にも大きく変化しているのである。

単純に考えても、ささいなどうでもよい変化と言っても、それが数百数千世代くり返されると、その累積された変化といったものは、やはり非常に大きなものに成らざるを得ないのである。

そしてまた、これが歴史なのである。変化があって始めてそれが歴史と言えるのであって、また、時間という概念も成り立つのである。そして私たち人間は、このような時間の流れの中の世界を生きているのである。そして、このような世界を離れたところに、人間というのは存在しないのである。

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