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感覚の始まりは、色も模様もカタチもなく、また、ニオイも音も触覚もなく、それらが全体として区別もされず、識別もされない、同じものだったたのである。 しかし、それがやがて自分のなかで区別され、別のものとして識別されているのである。それが必要だったのであり、それが求められ、望まれたのである。また、それへと馴(な)れるということが、全体としてのバランスとして、そうした方向へと導いたのである。 つまり、同じことの果てしのない繰り返しのなかで、些細でわずかな変化に過ぎなかったものが、自分のなかで区別され、識別され、意識されてきたのである。数万数億年に渡る肉体の中の記憶として、そうなのである。生理や神経作用の特質として、そうなのである。 |