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このような肉体内部での作用の違いと、その営みといったものが、条件・無条件の日常的な反射作用となり、そしてそれへと特化し特殊化していって、肉体内部での反射作用の順序や方向といったものを、関連付けていったのである。 そしてこれが、たとえば視覚であれば、始め光の明るさ暗さだけであったものが、色やカタチや模様として区別され識別されてきたのである。そしてまた、そうしたことは、ニオイや触覚や音に対しても、同じことが言えるのではないだろうか。もちろん、まだ識別されない感覚はこの他にもたくさんある。たとえば、自分自身の身体内部に対する感覚などがそうである。 要するにそうしたことは、たいてい同じことを言っているのである。ただそれが時間的に非常に短い期間であれば、生理や習慣の変化として現れるということである。またそれを、非常に長い歴史的な期間で見ると、身体構造の変化や、あるいはまた、感覚器官の分化とその特殊化として捉(とら)えられ、見えてくるということなのである。 |