index< 日誌 < s設定< 19-100「続、バランス」p2- |
これがまさに主体としての自律性であり、必然性なのであって、そしてまた、生態系のシステム全体から見ると、これがそのバランスなのである。そしてこれが、ものとして見えることのない現実の、時間的・歴史的方向性なのである。 これは原理であって、それ自体すでに方向づけられ、規制され、条件づけられているのである。これが人間が生きている現実であり、これが人間自身が持っている内的な自律性によって、あらかじめ規定されているということなのである。定められ方向づけられている、ということなのである。生まれながらの傾向や癖(くせ)といったものも、そうなのである。 ただその方向や範囲が、現実の環境や条件によって制約され条件づけられるということなのである。それは、人間の存在の範囲をあらかじめ定めたものであって、このような特定された条件の中でのみ人間は生存し得るのである。 |