index< 日誌 < c信じるもの< 19-68「続、自分たち」p4 |
要は、自分の考えというのがなくて、そうした勝手なことが許されず、また、自分の考えなどあってはならないものであって、まわりの「みんな」が言っていることが正しいということなのである。 そしてまた、そうである以上、みんなと違う異物は取り除かねばならないのである。それが自分たちにとっての正義であり、常識なのである。だからまた、感情的にもなるし、また、法律や理性を越えて、あるいはまた、理性を無視した怒りや憎しみが優先されるのである。 表面上は、どういう体裁や理由をとっていようとも、実体としての中身はそうなのである。それがだれにとっても、みんなにとっても、そしてまた、自分たちにとって、もっとも支持される正しい生き方なのである。 このような、集団の心理や情緒といったものが、自分たちという社会を支配しているのである。そしてこれが、こうした社会にとっての、何よりも優先される根本原理となっているのである。 |