index< 日誌 < c信じるもの< 19-70「続、条件」p7 |
しかしそれが、どうにかなるのかも知れない、何とかしようがあるのかも知れない。そうした消息というか成功談のようなものがチラホラと伝わっても来る。このような現実の変化というか、条件というか、自己の可能性のようなものが感じられてもくる。そうして始めて悩んだり、悔んだり、またそれを何とかして見ようとするのである。 そして、そうしたことの意識や自覚といったものが、人権やプライバシー、人格の概念なのである。自分が自分で、それまでの常識や運命に逆らい、周りのそれまでの常識とは違う何かを見つけようとしているのである。自分は自分なのであって、自分は他人と違うということを意識し自覚しているのである。そして、これが人権なのである。 自分というのが周りのみんなと何もかも同じであれば、人権もプライバシーという概念自体も成り立たないのである。そして人権というのが、自分に意識されることもないのである。 |