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「常識」というのは、それが当然の事として通用するから常識なのであって、そして私たち人間は、そうした常識の世界を生きている。しかしまた、そうである以上、こうした「常識」から離れた世界というのを知らないのである。知りようもなく、知る必要もなく、知ってもならず、知ることもない、知り得ない世界を生きている。 だからまた、これが常識なのである。常識になり得るのである。しかしまた、この常識の世界から離れずして、また、この常識の外から常識を見ずして、本当の常識というのは見えて来ないのである。 人間は、このような「常識」の世界を生きている。そしてこれが、自分たちの現実の世界なのであって、それしか知らないというのが当然なのであって、それが自分たちの習慣や、馴れや、道徳や、そして生活のパターンを作り出しているのである。従って、それ以外の事については、気づくことも知ることもないのである。むしろ、「見えない」というのが実情なのである。 |