index< 日誌 < c信じるもの< 19-78「自分たちⅥ」p11-


1、とりえ。



自分にチカラがなく、やる気もなく、能力もない以上、することは決まっている。そうするしかないのである。人間には、持って生まれた気質や気性というのがあって、それに適(かな)うやり方でしか自分を表現できないないのである。

そうである以上、教えられる者と教える者、あるいは同じことだが、搾取される者と搾取する者とに分かれて現れる、というのは仕方のないことなのである。人間が、他人にすがって生きて行こうとする限り、それは仕方のないことなのである。

しかしまた、もっと恐ろしいことは、このようなやる気も能力もなく、それどころか自分の意思もない人間が、権力と結びついたときには、どんなことでもするということである。

脳ミソがカラッポで、それしか「取り柄」のない人間は、そうやって自分を認めさせようとするのである。そうするしかなく、それだけが自分の取り柄になっているのである。そして、たいていの人間がそうなのである。

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