index< 日誌 < aa暗示< 19-94「続、背景」


続、背景。


背景とは、それが現れ出る条件であり、それまで、ただ潜在的な可能性に過ぎなかったものが、あるいはまた、それまでは非現実的な空想や観念に過ぎなかったものが現れ出る、現実の世界なのである。 

自分のなかにある観念的で潜在的なものが、自分に意識されるためには、それが、なんらかのすがたカタチにならねばならず、そして、それが現れる場所が現実の世界であり、そしてまた、これが自分にとっての背景であり、舞台となっているのである。

それは、そこにしかあり得ず、そしてそこから生まれ出てきたものなのである。背景とは、それが生まれ出てくるための条件だったのである。だからまた、そうでなければならず、それはそこにしかないものであり、そして、これこそが背景の意味だったのである。

自分にとっての現実とは、この現実という背景から分離して現れてくる。背景のなかから浮かび上がってきて、そして映し出されてくる。そしてまた、背景がそれを規定し方向づけているのである。

なぜなら、自分にとっての現実とは、この背景のことであって、すべてはこの背景の世界から条件づけられ、規制されて、そして現れてきているのである。そして、これが自分にとっての現実なのである。 自分にとっての現実とは、この背景が作り出しているのである。そしてこの背景とは、自分の中の無意識の世界なのである。情緒として保存されてきた肉体の記憶の世界なのである。

                    履歴へ

index < 日誌 index< 日誌 < aa暗示19-94「続、背景」

l