index< 日誌 < s設定< 20-01「傾向1」p12- |
日本列島は、その空間的狭さゆえに敗者は必ず捕まる。逃げ通すというのが、空間的にも現実的にも不可能な世界なのである。だからまた、群れる傾向がある。また、一つにまとまりやすく、集団的ニワトリ小屋の世界というか、ヒステリックに突き進む傾向がある。そうした現実の条件があるのである。 だからまた、他人のことに深入りしない。良くまとまり、調和し、協調性にも優れているが、他人の内面にまで深入りすることがない。深入りするには、空間的に近すぎるのである。同じ場所で、同じ人間同士が、ずっと同じように生きて行かなければならない、そうした世界なのである。だから、他人のことに深入りしないし、また、出来ないのである。深入りしてはならないのである。 だから、くちやかましく言うことがあっても、深入りすることがない。それは、こうした狭い場所では出来ないし、してはならないことなのであって、許されないことなのである。これは暗黙の了解事項であって、自分でも気づかないまま身につけてきた習慣やシツケとでもいったものである。それは、ここで生きる者にとってのマナーとでもいったものなのである。 |