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しかし、このような外の世界=客観的条件といったものは、あくまでも可能性としてのそれに過ぎないのであって、それが人間の現実になるためには、主体としての人間自身が変異または進化しなければならず、そしてこれこそが当事者としての主体の自律性にかかわることなのである。 そしてこれこそがオリジナルであり、互換不可能な自己の内的同一性なのであって、アイデンティティーなのである。すなわち、自己が自己の主体たり得る根拠となっているのである。自分が自分であることの証明になっているのである。 しかしまたそうだとすれば、反対に、もともと変異し得ない「種」があって当然なのであって、互換不可能な、この世でただ一つしかないオリジナルというのは、外的な客観的条件次第で変異したり適応できずに消滅してしまうということなのである。 |