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それは自分というのが、すでに過去の自分とは切り離された存在、断絶した存在になっている、ということである。当然、感覚の感じ方や思考のパターン、それにライフスタイルや情緒のあり方といったものもそうなのである。 現実の自分の存在そのものが、周りとは異質なものとして、ポツンと一人立ちしているのである。いわば、煙のないところに火が立っているようなものである。 これは、社会から見ると、ほとんどあり得ないことであるし、あってはならないし、許されないことなのである。それは存在し得ない者なのである。そしてまた、存在してはならない者なのである。 しかし、それが現に生きて存在している。だからまた、これを変異と言わざるを得ないのである。自分が自分でなくなって、自分というのが、なにか別の自分になっている。つまり、「変異」したのである。それまでの常識ではあり得ないことが起こっている。だからそれは「変異」なのである。 |