index< 日誌 < p変異 < 20-13「新、可能性」p12-


1、永遠。


ただひたすら自分のもの。絶対的に自分だけのもの。自分の人格やプライバシー、そして人権といったものがそうなのである。

そうしたことのすべてが、本来、自分のものであるはずのものが、自分のものでなくなってしまうのである。それは自意識、あるいは自己の根源、あるいはまた、生きている自分自身の存在理由に直接かかわることなのである。

たとえ自分のなかで自分が入れ替わり変異したとしてもそうなのである。自分の記憶や歴史、生き方や日常が失われたとしてもそうなのである。そして実は、それこそが自分というものなのである。

自分というのが、それまでとは違う別の人間、別の民族に変化しているのである。あるいは、それまでとは別の民族を形成し始めているのである。

あるいはまた、自分で自分を尽くして全うし、自分を終わらせようとしているのである。現実に自分の居場所がないならば、自分を偽るよりも、タマシイの世界で永遠に生きようとしているのである。自分にはそれしかなく、それ以外に無いのである。そしてそれが自分なのである。自分だけのものなのである。

履歴へ                     
 続く。

index < 日誌 index< 日誌 < p変異 < 20-13「新、可能性」p12-