index< 日誌 < s設定 < 20-15「時間」p2-


1、方向。


時間とは、変化であり方向性なのである。仮に、変化しているとしても、それに方向性がなければ、時間という座標軸上にとらえることが出来ないのである。

目的や理由のない、曖昧でボンヤリしたままの錯綜した世界に、それの時間的な変化をたどることによって、相互の関連性や原因を突きとめることが出来るようになるからである。必然性や原理や規則といったものを見つけることが出来るようになるからである。

それは、理由や原因から切り離された、とらえどころのない感情だけが支配する世界であって、混沌とした偶然と、理由なき気まぐれだけが支配する世界である。昨日も今日も明日もなく、前も後ろもない世界である。これが変化に方向がない世界、時間が欠落した世界なのである。

だからまた、時間という「ものさし」が必要なのである。それら出来事の間の関係を測る基準といったものが、どうしても必要になるからである。それら出来事の間の関係といったものを時間を辿(たど)ることによって見えてくるのである。従って、時間という概念がどうしても必要になるのである。

履歴へ                     
 続く。

index < 日誌 index< 日誌 < s設定 < 20-15「時間」p2-