index< 日誌 < s設定< 20-02「傾向2」p7-


4、すでにあるもの。


ここで言うところの「条件」とは、そこで生きている人間にとって現実に調達し得るもの、利用できるもの、知ることができるもの、要するに現実にあるもののことであって、そしてそれを人間が求めて利用するための条件のことである。

たとえば、食べ物や衣服や住居の必要であり、そしてそのための現実に可能な調達方法であり、その利用の仕方なのである。現実に無いものを利用することなど出来ないのである。それが現実にあるということ、これが「条件」なのである。

そしてまた、それを利用できる能力が人間の側になければならず、それは非常に永い、世代を越えた歴史的な経験の積み重ねがもたらしたものなのである。それは、現実を生きてきた、自分たちの「種」としての歴史の結果なのである。

戻る。                    続く。

index < 日誌 index< 日誌 < s設定20-02「傾向2」p7-