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4、異人。


環境の変化といったものが、生きて行くための新たな必要と条件を生み出す。そうやって自分の中にあった、何らかのどうでもよい、ほとんど忘れかけていた偶然に過ぎなかった「機能」といったものが、新たな条件の下で常時反復して使われるようになる。

そうして、このような習性と化した「馴れ」によって、またその結果として、そうした機能そのものが新たな意味と、新たな身体上のカタチの変化をもたらし、そしてまた、そのための新たな役割と機能を獲得してゆく。

しかし、それ自体がまた、それまでの自分とも、そして周りの他人とも違う「自分」というものを作り出しいる。自分を自分として、そして自己と他者との間にも境界線を作り出している。自分自身が周りと異なる者として、自分を作り出しているのである。

戻る。                      続く。

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