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8、可能性。


東アジア・中国の西側の山脈地帯、そして北の不毛な砂漠地帯、そして東と南の太平洋によって世界から切断され、隔離された、内向きで引きこもりの世界であり続けたのである。それができたのであり、また、そうすることによって自己が継続し得たのである。

それ以外の生き方というのが現れる、場所や舞台といったものが制約されていて、このような現実の地理的・空間的条件が、それを制限し方向づけてきたのである。そしてまた人間の頭の中を支配し続けてきたのである。

人間が生きて行く生存の条件といったものが、このように用意されてきたのである。それはいわば、方向性であり、傾向であり、そしてそうした人間が現れるための、唯一の現実の条件であり、生存のための可能性であり続けたのである。それ以外にあり得なかったのである。

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