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見える現実世界のすがたカタチから、人間は何かそれとは別のものを見ている。見えるものが自然のものであるとか、あるいは人間が作ったものだとか、生きている人間の顔や表情であるとしても、それとは全く別のものを見ている。人間は、それが自分自身の中で再現されたイメージの世界を見ているのである。 人間が何を見ているのかというのは、人間の目の中で印象し象徴として感じている世界のことである。人間は現実の物を、それ自体とは別のものとして感じている。自分の都合に合わせて見て、感じて意識しているのである。もちろんそれは、自分でも意識されることのない、無意識の世界でそうしているのではあるが・・・。 しかしそれは、少し考えて見るとすぐに分かることであるが、「現実にあるもの」といのは、人間の側から見ているのであって、その見え方・感じ方といったものが人間の都合に基づいているのであって、そうした必要と求めに従って見ているのである。 そしてこれがまた、人間の「見かた・見え方」といったものを決定し規制しているのである。そうした意味で現実にあるものを、そのまま見て感じているのではない、ということなのである。 |
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