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そして、このような閉じた世界に見合う、思考の形式とパターンといったものが、固定した上下の関係のための「道徳」と、それを正当化する「正義」という考え方なのである。 生存とそのための生産、そしてその継続のための倫理観や道徳規範といったものがそうだったのである。そしてまた、このような規範自体が、それ自体でこのような閉じた世界を作り出しているのである。 このような世界では、自意識というのが外へ向かうことが出来ずに――外へ向けても出来ないことばかりで意味がなく――したがって自意識は、「自分たち」の内部に向けられる。そうするしかなく、それしかなく、そうならざるを得ないのである。 すなわち、上下の関係こそが絶対であり、それへの執着こそが自分を上へと押し上げてくれる唯一の可能性となっているのである。そうである以上、そうするしかなく、それへと向かうしかないのであって、そして、これこそが自分たちの自意識にならざるを得ないのである。 |
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