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7、閉じた世界。


このような傾向は今日においても、いわゆる「閉じた世界」において垣間(かいま)見ることが出来る。たとえば公務員がそうであるし、大企業の社員の世界がそうであるし、あるいはまた、今の日本ではあまり見られない、超へき地の孤立したままの集落の世界がそうだったのである。

要は何も、何一つ変わらないし、変えてもならない、そうした世界なのである。そしてこれこそが日常であり、常識であり、もの言わぬ暗黙のオキテとなっている、そうした世界なのである。

そしてまた、これを近代以前の世界で見ると、自給自足の孤立した村落共同体がそうだったのであり、そしてまた、東アジア特有の労働集約的な稲作耕作のための、儒教世界がそうであり続けたのである。すなわち、これが「閉じた世界」なのである。


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