index< 日誌 < s設定 < 20-44自己意識⑦、「自分たち」


1、幸福。


このような自意識といたものは、自分たちが生きている地理的・自然的環境に基づく、生存と営みのためのシステムが土台にあって、そしてこれがもたらす、文化と社会の常識や作法や習慣に現れている。

これが自意識が表現される舞台になっているのである。そして、これがまた、「自分たち」という自意識を生み出しているのである。そしてさらに、地理的・地政学的要因がその客観的な条件となっているのである。

ただそうしたことは通常、だれにも意識されないものであって、また、たいていの場合、意識されてはならないものであって、そうやって世の中が上手くまとまって、波風が立たなくしているのである。そうやって誰もが平和で落ち着いて生き行けるのである。

これは秩序であり、身のほどであり、序列なのである。シキタリであって、オキテなのであって、誰もが守らなければならない、最低限の常識なのである。そしてまた、これこそがそこに生きる誰もが求め願い望むことなのである。

そしてそれこそが、自分たちにとって最もラクで悩みのない、幸福な生き方なのである。世の中には知っても、意識してもならないことが多々あるのである。それは境界線なのであって、この線を越えてはならないのである。


履歴へ                        続く。

index< 日誌 < s設定 < 20-44自己意識⑦、「自分たち」