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1、非現実。


たしかにこうした感じや、このようなことは、自分がいつかどこかで見ているし、感じてもいる。そうしたことが昔、たしかにどこかで見ていた記憶の痕跡のように思えてくるのである。いま見ているこの風景は、むかし、確かにどこかで見た風景に違いないと思えてくるのである。

しかし、これは錯覚である。自分が生まれて始めて見た見知らぬ場所で、そんなことがあるはずがないのである。現実にあり得ないことなのである。そうであるにもかかわらず、見知らぬ街の始めての場所で、それが昔、たしかに来たことがある場所のように思えてきて仕方がないのである。

しかしこれは、現実にあり得ないことである。非現実の見知らぬ世界、現実にはあり得ない世界に、自分が迷い込んでいるのである。それは目を開いて現実の世界を見ているのではない、目を開いたままで非現実の自分自身の観念の世界を見ているのである。あるいは無意識の象徴の世界を見ているのである。


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