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1、対立。

自分のなかで自分が分裂している。現実を生きる自分と、それを見ている意識の世界の自分とが分裂している。自分は、現実とは別の存在であることを思い知らされる。自分というのが、現実とは別の、異質な別世界の住人のように思えてる。

同じ現実を生きているのに、そうした現実を生きている自分と、それを否定し対立する、もう一人の他人のような自分とが共に生きているのである。自分の中で、自分と自分とが対立して、どちらが本当の自分なのか分からなくなるのである。

同じ自分の中で、異なる自分同士が共に生きている。そうして、自分で自分を見ている、そうした不思議な感じがしてくるのである。そうした不思議で不可解な、自分でも理解しがたい世界を生きている。

つまり、本来、ただ一人であるはずの自分が、自分の中で分裂しているのである。自分を見ている自分と、そしてそれに見られている自分に、自分の中で分裂しているのである。精神と肉体のそれぞれが、同じ自分の中で、別の世界を生きているのである。

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