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1、さそわれて。

それは、そうならざるを得ないもの、それ以外には成れないもの、そしてそれが方向を示している標識や目標であるとともに、要請となっているのである。

それは、方向であり範囲でもあり、そして現実には見えることのない精神のカタチと、その領域を指し示しているのである。現実には見えないけれども、意識の観念の世界ではくっきりと見えている、そうした精神の世界である。カタチやその輪郭、そしてその限界といったものがはっきりと特定され、そして知られ、理解もされている。

それは、彼ら彼女らを動かしている動機やきっかけであり、人々が生きている理由や意味といったものであり、そしてそうしたことが、何らかの現実のものを通して現れているのである。景観が示す印象や暗示の世界、そして何らかの行為へといざなうサインや符号といったものとして現れているのである。

人間は、そうした象徴と暗示の世界を生きているのであって、それを見て感じることによって、なにかが暗示され呼び起こされ、思い出され、あるいはまた、行為へといざなわれているのである。そしてそれは必要なことでもあって、それなしには、人間は何も成し得ないのである。



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