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| たしかに現実は確かめることができるし、また、人間の都合だけで動いているものでもない。人間とは別の動機と理由で動いている。だから正直なのであって、客観的なのである。そうした意味で、現実とかかわり合っている自分を確かめることもできるし、そしてまた、このような客観的に存在する現実世界をもって、事実であると言えるのである。 しかし、これもまた誤解である。実は、このような現実とかかわり合い、そしてそれを知っているといのは、実は自分自身のことを言っているのである。それは現実と人間とのかかわり方を言っているのであって、そしてその一部分しか反映されていないのである。 しかしまた、人間にとってみればそれで十分であり、それしか知り得ないし、そしてそれが人間にとっての現実のすべてなのである。 |
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