index< 日誌 < g自己分裂 < 20-67「笑い」


2、混乱。

またそれは情緒的であるだけでなく、肉体の生理の変化を伴うものである。なぜなら、非日常・非現実というのは、自分自身の肉体の生理にないものだからである。自分のなかにあって自分でも預かり知らない、自分自身のなかの未知の部分が、自分自身の意志を無視して勝手に反応しているのである。そうして身体内部で、生理が意味不明の混乱を起こしているのである。

それは自分の意識には無いものなのである。そして同時に、自分の情緒や身体の生理の中にしかないものなのである。ではこの、情緒や生理といったものは何か? それは無意識の世界であると同時に、あるいはそれより以前の、自分自身の身体のカタチや機能、そしてその仕組みや役割の世界なのである。

意識というよりも、むしろ動物的な衝動や神経反射の世界である。あるいは意識と無意識の間、人間と動物の間の魂(たましい)の世界である。自分でもコントロールできない、自分自身のなかの、得体の知れない霧の中の世界なのである。



戻る。                       続く。

index< 日誌 < g自己分裂 < 20-67「笑い」