index< 日誌 < g自己分裂 < 20-67「笑い」 |
だからまたそれは、知ってもならず、見てもならないものなのであって、そうである以上、こそばゆく感じて、笑ってごまかして、係わり合うことなく通り過ぎて行くしかないものなのである。自分にとって見れば、笑うしかないものなのである。 それは、ごまかしとマヤカシ、誤解であって、偏見なのであるが、しかし人間には、そうやってしか気づくことがないのである。それは、うすうす気づいているのではあるが、しかしまた、気づいてはならないものなのである。だから、笑うしかないのである。 そうやって、自分と外の世界との衝突に折り合いをつけ、なにごともなかったように生きてゆくのである。これは必要なことなのである。だからまた、身体のどこかが痒(かゆ)くなってくるのである。隠蔽された矛盾が行き場をなくして、「笑い」として表現されるのである。 |