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何か自分でも知らないことに不意に遭遇して、驚き、当惑し、恐れ、おののく。こうした場合、大脳縁辺系に衝撃と刺激が発生する。そしてこれが、視床下部(中枢神経)の交感神経を興奮させる。 心臓の鼓動が高鳴り、息が止まる。手足がしびれ、めまいがする。全身の毛が逆立ち、身体の足元や背中を撫ぜられる気配を感じる。というような、感情の変化というよりも、衝動的で急激な情緒の変化といったものは、身体内部の自律神経に直結していて、そしてそれが、心臓や手足といった身体内部と、その外の表面の動き、表情や仕草となって現れる。身体内部の情緒といったものが感情となって、身体の外の動きとなって現れてくるのである。 「衝撃的」というのは、自律神経の中で交感神経が優位になり、神経が集中し、筋肉が緊張して硬くなり、血管が細くなって収縮する。血液の流れが阻害され流れにくくなる。そして一気に開いて強力な流れとなってあふれ出す。 緊張する肉体というのは、身体の中でこうした状態を作り出しているのである。衝撃的な環境の変化にとっさに対応できるように、栄養や酸素を素早く必要なところへ供給できるように、その直前のギリギリまで堰止めて様子をうかがっているのである。 |
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