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7、成り立ち。


この場合、自分自身というのが、いまだ自分の中で分裂していない。そしてまた、分裂することもない。そうした場面も、きっかけも、必要もない。それどころか、そうしたことがあってはならない世界なのである。このようにして自分が成り立っている世界なのである。

従って、個人としての精神の自律は、このようなシステムを破壊してしまうのである。自分たちという存在を破壊してしまうのである。従って、このような世界では、それはあってはならないことであるし、許されないことなのである。精神は自己の主体として自律してはならない、そうした世界なのである。

それは、自分の中の自分を通して自分を見ているのではない。そして、自分で自分を見ることが出来ずに、他者を通して自分を見ているのである。自分と他人との境界線が曖昧で、一体化しているのである。

だからまた、精神の世界で自己が自律することもなく、それ自体で自由や普遍性を指向することもなく、そしてまた、それ自体で人権やプライバシーを自覚することがないのである。そしてまた、それに気づくこともなく、気づいてもならない世界なのである。

自分で自分を見てはならない世界なのである。自分自身に気づいてはならない世界なのである。


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