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精神は現実の世界を通して現れてくる。そうして、自分と外の世界が区別され、自覚もされてくる。意識し知ることになる。自分と他人が区別され、同時に自分の思い込みと外の現実が違うというのも知られて来るし、区別もされる。現実が主観と客観に区別される。 そうしてこの現実というのが、個人的な願望や意志とは別のもので、そうした個人の願望や意志の無限の連鎖の錯覚と偶然が、人間同士の思い込みの世界を作り出している。このような主観の無限の広がりと、その時間的な連続が、全体としての客観性を作り出しているのである。 このようにして外の世界というのが、自分の中でバランスされているのである。自分ではどうにもならないものとして、現実というのが自分に迫ってくるのである。そしてそれが意識されてくるのである。それが自分とは別の世界であることが自覚されるのである。 |