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2、暗示。

だからまた、それは、暗示や示唆でしかなかったのであるが、しかしまたそれは、言わば潜在的な可能性でもあったのである。また、そうやって自らが現実世界といったものに導かれてきたのである。

このような連想と、そして連想同士の積み重ねと、その偶然の錯覚の連続が深まり、意識され定着して行って、占いや呪い、祟(たた)りといったものにつながって行ったのではないだろうか。迷信や魔術、信仰や宗教といったものがそうである。

それらの様々な得体の知れない出来事のなかに、何か人間には計(はか)り知れない、目に見えない別の世界があると信じようとしたのである。あるいは、自分自身の中にある得体の知れない、そうした際限のない魂(たましい)の世界をのぞき込もうとしていたのである。


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続く。

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