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交感とは、互いに交じり合って感じ合う、寄り添う、心が通じ合う、などといった意味である。では、いったい何に対して? 交感神経といったものが、自分の意思が届かない不随意の世界である以上、自分自身が無意識の世界の中で、無意識の感覚同士で感じ合っているのである。 そしてこの無意識の世界とは、自己と他者との境界が無くなった世界、あるいは、自己と他者が一体になって区別が失われた世界である。あるいはまた、他者というのが無視されている。そんなことは、区別するのでも排除するのでもなく、どうでもよいものとして無視している、無視することが出来る世界なのである。 だから無視したままで、自分にとってどうでもよい関係のないこととして素通りしているのである。それは、このような自己というのが、自分の中で閉じてこもった状態である。そしてこの場合、自己と他者の区別が見失われる。 それは、どうでもよいもの、あってもなくても関係のないもの、意味のないもの、何も影響されないものとして、自分のなかで他者という存在そのものが感じられなくなっている。そして自分と他者の区別がなくなるのは、自分を見失っているからである。見失うのが許される世界だからである。 |
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