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気づかないままで、自分で自分の中をのぞき込んでいるのである。そうして現実に無いものを、見たり触れたりしていると勘違いしているのである。自分の影やカガミの中に、自分とは異なるもう一人の、他人のような自分を見ているのである。 そして実は、この勘違いというのは、自分で感じている感覚というのが、感覚自体の一人歩きなのであって、感覚自体がかつての大昔の記憶を、自分の感覚のなかで勝手に再現して見せているのである。いまは亡き失われた記憶を勝手にねつ造しているのである。 つまり、自分の中で勝手にイメージ化され、物語化された妄想の世界を見ているのである。おびえたり、恐れたり、願ったり、喜んだりといった、感覚自身の、感覚だけの都合と求めに応じて、感覚自身が勝手にそれをねつ造して見せているのである。 |
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