――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)concept(概念)業務日誌2009-0127a  市



「非日常的風景」、その@。 
 見えないもの。



心のどこかで何かが欠けている。
抜け落ちている。
欠落している。
行方不明になっている。
それが何なのか、自分でもわからない。

遠くの地平線をのぞむ時。
夜空を見上げる時。
あるいは、道行く人。
仕事の合間の一瞬のひと時。
ふっと心をよぎる何か。

胸のどこかで何かが崩れ去り、
ぽっかりと穴が開いてしまった。
ブラックホールみたいなものだ。
何もかも飲み込んで、無意味なものにしてしまう。

こうした場面はよくあることだ。
一瞬、自分を見失った時だ。
現実逃避。
または現実から追放された時だ。
それが、何かのキッカケで、
ふっと心をよぎるのだ。
「これはいったい何?」、などと。
そうした危うい場面。

こうした場面は、
神話とか昔話にもよく見かける。
天使が現れたり、オバケが出たり。
確かにあり得ないことで、
妄想とか幻覚と言われている。
だがしかし、かれらは確かに見たと思う。
目に見えない何かを。

現実の目に見える世界ほど、不確実なものはない。
人間が作り出した虚構の世界だからだ。
だから、目ではなくて、心で見なければならない。
現実に見えるものではなくて、
そこから、見えない何かを感じ取らなければならない。

ではこの、怪しげで漠然とした、
「心の目」とは何なのか?
ひとことで言えば、
「非日常の世界」を意味する。



続くA 「光源」へ。




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