――イメージをカタチに(・Image)――
公園からみる、三田盆地の山並みの風情は、 せからしい現実を忘れさせる。 山の朝は、霧が立ち込めていて、 おおよそ、霞(カスミ)がかった暗い紺色。 それが日が昇るにつれて刻々変化する。 まず霧が晴れてきて、 薄暗がりの森が明けてきて、 樹木が暗い紺色から、徐々に緑色に映えてくる。 薄暗がりの山々が豊富な日光によって、 鮮やかに浮かび上がるとともに、 朝方の気温の上昇で、空気中の湿度が下がって、 霧が晴れ、よりくっきりと山が見えてくる。 これには、 山と、見る者と、太陽の位置関係が大きく影響する。 太陽にしても時間帯によって、 その角度と光線の強弱が異なる。 また、それを受取る山の植物の対応の仕方も異なる。 さらに、湿度と気温、空の雲。そして季節も関係する。 そして、見る人の気分によっても異なる。 気分は人にとって、ものの見方を変えてしまう。 市 ・Image。 |